リアル!中国大陸記

中国大好き~! 京都出身の筆者が中国ローカル旅を記録します。

中国への個人旅行は目的地に行くだけでも大変です。そこで、筆者が直接リアルに乗り込んガイドブックには載っていない情報を中心にレポート致します! 中国資本のCtrip・wechat・春秋航空も活用。

党家村(韓城市)へ行ってきました。行き方 アクセス 

 

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党家村は、韓城市街地から9キロ。タクシーで15~20分。(片道40元)
産業道路から党家村の標識を目印に横道に反れて、しばらく走ると大きな工事中の駐車場が見えてきました。大音量で流れるBGMと巨大なLED画面で村のPRビデオがエンドレスで流れていて。駐車場と観光案内センターとお土産物屋さんとレストランだけがあって、村はまだ見えません。
「もしかして・・・」私はこの光景を見て嫌な予感がしたのでした…。
(2016年7月訪問)

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 党家村は元明清時代の村が近代化されずにそのまま残っているという非常に珍しい集落で、周囲を切り立った崖に囲まれた谷にあり、見つかりにくい場所にあります。
歴史的価値が高く、村がまるごと文化財に指定されています。1980年代には日本の大学研究チームが入村して調査研究をしたそうで、その時の日本人の印象が良かったようで親日の村になっているようです。
党家村の歴史や建築に関しては「党家村」と検索してもらえれば、たくさんのページが出てくるのでそこを参考にしてもらいたいです。

ただ、悲しいことにそれらの過去の訪問記録とは異なった結果に今回はなってしまいました。
中国はしばしば歴史的・民族的に価値のある観光資源になる村などを囲い込み、テーマパークにする事があります。
私もそういう村を客として観光したことがあります。
人々の生活を続行させたまま塀を作り、入場門を作り、そしてお祭りなどを見せる劇場を造る。観光客たちはバスで乗り付け、人々のリアルな暮らしや習慣を見学してまわる。

想像もしていなかったことですが、その標的に党家村がなってしまったようです…。

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駐車場はまだ区画整理の途中、道路も未舗装、夏の炎天下の下で土煙が舞っています。
総合案内センターや村への入場ゲートは完成しており、入場料60元を支払って入村することになりました。
私たちの他にも、観光に来ていた中国人が「え?何?入場券が必要なの?」て聞いてきたから「そうだよ」と答えて「いくら?」と聞かれたので「60元だよ」と言ったら「うえー!マジ!?高すぎ!!」と言ってました。確かに、村に入るだけなのに入村料取るっていうのはちょっと信じられないのもわかる。

1枚目の村を一望する写真は入場ゲートから少し下ったところの村を見下ろす撮影エリアにて。背後には斜面に沿った巨大な観客席が建築中でした。きっと、観客席に座ってガイドさんから地形や村の歴史なんかを説明される場所になるんでしょうね。
そこから急な坂道を蛇行しながら下っていくと村まで降りれます。有料で送迎ワゴンがありますので、しんどい人はワゴン乗るのおすすめです。
村はそんなに大きくないので徒歩で十分全部まわれます。

村中全部、全面工事中です。工事車両もあるし、そこかしらで騒音。
地図上で示された道は途中で行き止まりで、山の手にある城壁に囲まれたエリアに行こうと思って坂道を登って行ったのに寸でのところで道が通行止めで進行不可に。
なにこれ。入場料払ったのに村の三分の一しか見学できないじゃない!"(-""-)"
未完成すぎて呆れてしまう・・・。

そして明らかに異質な巨大な街灯。
石畳・レンガ造りの家・電信柱もない村なのに、そこにものすごい数のグレーのアナログな投光器が!!!思わず「やめてー!(;´Д`)」と叫びました。
なんで、どうして誰が考えても景観を破壊しているのに設置したのか⁉近代化していないから文化財として指定されたんじゃないの⁉
こんなことして何のプラスにもならない。
情緒を求めて写真を撮ろうにも、投光器とかビビッドカラーの観客席とか送電線の鉄塔とかが映り込んでしまって台無しに・・・(/_;)。

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村を歩いてまず気づいたのは廃屋が多いという事。住んでる痕跡がない。生活の音が無い。
恐ろしいことですがテーマパークになるということで、それまで住んでいた人は引っ越してしまったんじゃないだろうか…。村で見かけたのはほんとにご老体の方ばかりでしたから…。
もちろん数年が経過していて荒れ果てている廃屋もありましたが、まだ新しい廃屋もありました。

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小学校がありました。
中国共産党の赤い☆マークがついていますね。共産党の力が強い地域だそうなので、そのままにしてあるんでしょうね。
学校はすでに廃校になっています。
校舎は党家村の工事をする職人さんたちの宿舎になっていて、教室の中には2段ベッドが入っていて洗濯物があちこちに干されていました。
子供たちが休み時間に遊んだであろう中庭は職人さんたちのバーベキューの場所になっていました。
黒板には開校していた当時の教職員の文字が。ええっと、猿年?ということは今年⁉
ほんとについ最近まで学校が学校として機能していた痕跡がありました。
学校の前で住民のおばちゃんがアイスを売っていたので食べました。
ちょっとでもおばちゃんの為になればと思います。

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色々あるけど。
情緒を感じる風景を集めてみました。
石畳がね、不揃いで無造作な感じが素晴らしいです。
外敵(馬に乗った盗賊とか)から家を守るために、家の外壁が異常に高いです。村の周りにも塀があるのですが、それを乗り越えてももっと高い塀が家を取り囲んでいます。入り口も敷居が高く細長い設計になっているから、これでは襲撃に来た賊達も容易に侵入できないですよね。
誰にも侵略されず、こうやって村は守られてきたんだなって思いました。

予定ではどこを撮ってもこうなるはずだったのに・・・。
事前学習として、訪問したことのある方々のブログやレポを読んでしまって期待が膨らんだことが仇となりました。
流石の党家村も開発の波には逆らえなかったか・・・(´;ω;`)ウッ…。

本当に。1年早く来ていれば、全く違う風景を見ていた事でしょう。
この党家村のレポを書くのも思い出すと心苦しくて、なかなか踏み出せませんでした。けれど、書かなくては現状は伝わらないと思ってまとめてみました。
ショックなことが多くて、だいぶ偏った視点でのレポになってしまったかもしれませんが。正直なところです。

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最後はベストショットと、お世話になったタクシーの運転手さんとのやりとりを。


「党家村への行き方」
韓城市の市街(宿泊してたホテル)からタクシーで党家村に行きました。
タクシー代はホテルの人に「だいたい40元くらいじゃない?」と聞いていたので、運転手さんから「40元だよ」と言われて即決。
市街はたくさんタクシーがいるのですぐに捕まえられるのですが、党家村にはタクシーが居ないので帰りはタクシーを呼ばなければいけません。
運転手さんに「帰りも迎えに来てくれる?」と聞くと「いいよ、電話くれよ」とのこと。私は中国の携帯を持って無いので電話はかけられない。wifiを使ってスマホでネットはできるのでスマホのアプリ「wechat」(日本のLINEみたいなもの)を使ってやりとりをすることに。
「wechatでもいい?」と聞くと「いいよ」と、QRコードを読み取ってお友達登録。
無事、帰りも迎えに来てもらって40元払ってホテルに帰ってこれました。わざわざ呼んで来てもらったのに追加料金かからなかった。なんて良心的。

 

近い未来、完成した党家村にどなたか行かれましたらどんなふうになっているのか、是非教えてください!
コメントお待ちしております!

 

 

 

  

西安から韓城への行き方。韓城市について、韓城古城について、など他ページでもレポートしてます。そちらも合わせてごらんくださいv

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